行きつけの床屋には赤ちゃんがいる。
前回散髪時は平らなベッドで寝ていた子が、今回は椅子に座っていた。聞けば生後9ヶ月くらいとのこと。たった2ヶ月で随分成長したもんだと驚きつつ、我が子における当時を思い返すと、息子はやっとつかまり立ちを始めたところだった。腕立て伏せのような格好をして下肢筋トレをしていたのが印象に残っている。その後まもなく歩き出し、どこにでも行けるようになった。個人差もあるだろうが、おそらく彼も似たような経過をたどるに違いない。ドアに指を挟んだり、高いところから落ちそうになったり、何度も転んだり、親としてはハラハラする場面が沢山出てくるだろう。毎日が闘いだ。当人にしかわからないドラマがある。
そう、他人には点でしか見られないから、その子の成長が早く感じるのだ。長年の謎がやっと解けた気がした。