症例レポート
整形外科は外傷だけでなく変性疾患も少なくない。各分野の症例を見つけて上司にチェックしてもらうとよい。正直、締め切り直前でもできそうだが、上司の都合によるだろう。病院によって疾患の分野が大きく異なることもあるため、チャンスがあればなるべく担当にしてもらうか、一緒に診させてもらうくらいの積極性がほしいところである。
学会発表
一番簡単なのは、やや珍しい症例の1報告で、各県の地方会で発表するのが一般的なだろう。たまに突っ込んでくる暇人医師がいるが、それはただ意地悪したいだけか、本当に興味があるのかはその場の雰囲気で読み取るしかない。上司がいれば、話を振るのも有効な手段であろう。困っていれば座長が助けてくれることもある。
論文
学会発表をしたら、それを論文化しておくと何かと便利である。専門医試験受験資格を得るためには最大の難所と思われる。論文は何かしらの専門誌に掲載されるもので、論文を審査する査読委員と呼ばれる医師(ある程度のベテランなのだろう)による審査を受けて手直しをされては修正を繰り返しようやく明文化される。自身の反省点としてはネチネチ指摘してくる査読委員に嫌気がさし、ケンカしてreject(却下)されてしまったことである。上司に泣きついたが相手にしてもらえず、結局その文書は没になってしまった。その後、別の病院で論文を作ることができた。ある友人から、掲載を依頼する専門誌は有名な雑誌でなくとも地方雑誌や院内誌などといったマイナーなものでも可能であることを聞いた。とにかく何かしら作ることが大事である。論文化するのは最低数ヶ月程度の時間がかかるため、時期を逃すと専門医試験を受けるのが1年以上遅くなることもある。今でも腹立たしいことであるが、査読委員と上司に恵まれず運が悪かったとしか言いようがない。その地域を選んで就職した自分にも責任はある。自分の力だけではどうにもならないこともある。
つづく
整形外科専門医への道②
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