前回まで、専門医試験受験資格を得るための必須事項について述べた。補足するならば、その病院における研修責任者のサインやハンコを必ずもらっておくことが重要だ。後々貰いに行くのは、少し気まずい?
そして、すべての受験資格をクリアすればいよいよ専門医試験である。確か1月後半あたりだったか、かつてはどこかの大きなホテルで筆記試験と面接だったが、今は各地でCBT(PC上で問題が出されてポチポチやるやつ)になっている。これはコロナによる措置が最初であったが、今後も主流になるのか、元に戻るのかは知る由もない。ちなみに合格率はCBT初年度ならほぼ全員合格だったそうな。機械トラブルなど沢山あったからだろうか。
試験対策としては、日本整形外科学会が出しているQ&Aという過去問集で傾向を掴みながら、解説や標準整形外科で知識を増やしていくのが正攻法だろう。いつからやるかというのは、早ければ早いに越したことはない。自分の場合、半年くらいは試験勉強に費やした記憶がある。勉強せずに受かる試験とは思えない。
試験に合格しお金を納めれば晴れて専門医となる。
昨今専門医の価値がうんぬん言われることもたまに聞く。確かに専門医になったからといって大幅に給与が上がるとか診療技術が向上するわけではないが、就職活動時に非専門医より断然信用してもらうことができるだろう。バイトも応募の地点で専門医が優先されるところや、専門医の方が時給が高いところがある。何より、自分がそれまで頑張ってきた証になるのではないかと思う。やはり資格は、ないよりあった方がよいと考える。